否定を表す接頭辞 un-/in-/im-/ir-/il-/dis-完全ガイド

ぜすと君がアイスを落としてしょんぼりする場面で「unhappy」の文字入りのイラスト。
  • URLをコピーしました!
目次

ぜすと君と学ぶ!否定の接頭辞の冒険

ぜすと君
るなちゃん、単語の前についてる「un-」とか「dis-」って何?よく見かけるけど、意味がよく分からないんだ。
るなちゃん
いいところに気づいたね、ぜすと君!それは「接頭辞」って呼ばれるもので、言葉の先頭について意味を変える役割があるんだよ。
ぜすと君
へぇ〜!じゃあ「happy」に「un-」をつけた「unhappy」って、「しあわせじゃない」って意味になるの?
るなちゃん
その通り♪ 「un-」は「否定」を表す代表的な接頭辞なんだ。だから「unhappy」は「不幸せ」になるの。
ぴこり
ぼくも知ってる〜!「dislike」って「好きじゃない」って意味だよね!?「dis-」が「not」っぽい感じ!
おりばー先生
そうそう。英語の接頭辞には「否定」を表すものがいくつもあるんです。un- / in- / im- / ir- / dis- が代表的ですね。
ぜすと君
えっ、そんなに種類があるの?どうやって使い分けるんだろう…なんかむずかしそう。
るなちゃん
大丈夫、ぜすと君!これから一緒に、ひとつずつ冒険しながら学んでいこうよ。ルールを覚えれば、意味を推測するのが楽しくなるよ。
ぴこり
わぁ〜!なんだか宝探しみたい!知らない単語も、接頭辞で意味が分かるってすごい!
おりばー先生
その気持ち、とても大事ですよ。今日は「否定の接頭辞」に焦点を当てて、それぞれの特徴や使い方を整理していきましょう。
ぜすと君
うん!ぼくも「un-」とか「dis-」を見たら、意味を推測できるようになりたい!さっそく冒険の旅に出発だ!

文法解説:否定の接頭辞 un-/in-/im-/ir-/il-/dis-

接頭辞 un-:「〜でない」を表す

ぜすと君
「un-」は形容詞につくと「反対の意味」になるんだよね?

るなちゃん
そうだよ!形容詞に「〜でない」、動詞に「逆にする・取り消す」の意味を与えるんだ。

おりばー先生
つまり「un-」は一番基本的な「否定」を作る接頭辞ですね。

接頭辞 un-を使った単語一覧表

元の単語 意味 un-をつけた単語 意味
happy
/ˈhæpi/
幸せな unhappy
/ʌnˈhæpi/
不幸せな
fair
/fer/
公平な unfair
/ʌnˈfer/
不公平な
clear
/klɪr/
はっきりした unclear
/ʌnˈklɪr/
はっきりしない
known
/noʊn/
知られている unknown
/ʌnˈnoʊn/
知られていない
safe
/seɪf/
安全な unsafe
/ʌnˈseɪf/
安全でない
certain
/ˈsɜːrtn/
確かな uncertain
/ʌnˈsɜːrtn/
不確かな
comfortable
/ˈkʌmftəbl/
快適な uncomfortable
/ʌnˈkʌmftəbl/
不快な
usual
/ˈjuːʒuəl/
通常の unusual
/ʌnˈjuːʒuəl/
異常な
limited
/ˈlɪmɪtɪd/
制限された unlimited
/ʌnˈlɪmɪtɪd/
無制限の
tie
/taɪ/
結ぶ untie
/ʌnˈtaɪ/
ほどく
lock
/lɑːk/
鍵をかける unlock
/ʌnˈlɑːk/
鍵を開ける
fold
/foʊld/
折る unfold
/ʌnˈfoʊld/
広げる

ぜすと君
「un-」を見るだけで意味がスッと分かってきた気がする!語感も覚えやすいね。

るなちゃん
日常の形容詞と相性がいいのがポイントだよ。まずはよく出る単語を「ペア」で覚えよう。

おりばー先生
豆知識:動詞につくと「取り消す・逆にする」になる例(unlock, unfold, untie)も忘れずに。

接頭辞 in-:「〜でない」を表す

ぜすと君
「in-」って「un-」と同じ意味なの?
るなちゃん
そう!でもね、「in-」は主にラテン語系の単語につくんだ。それに音によって「im-」「ir-」「il-」に変わることもあるよ。
ぜすと君
ラテン語系…?なんかむずかしそうだなぁ。
おりばー先生
「ラテン語系の単語」というのは、もともとラテン語から英語に入ってきた言葉のことです。英語の単語は大きく分けると「ゲルマン語系」と「ラテン語系」に分かれるんですよ。
るなちゃん
例えば、go, eat, drink みたいな日常的でシンプルな単語はゲルマン語系。
一方で、complete, correct, active, visible みたいなちょっと難しい単語はラテン語系なんだよ。
おりばー先生
だから「in-」はラテン語系の単語と相性がいいんです。
例えば、happy(ゲルマン系)には un- がついて unhappy。
でも complete(ラテン系)には in- がついて incomplete になるんですよ。
ぜすと君
なるほど!「やさしい単語は un-、むずかしい単語は in-」って覚えればいいんだね!
るなちゃん
そうそう♪ そのイメージで覚えておくとスッキリするよ。

接頭辞 in-を使った単語一覧表

元の単語 意味 in-をつけた単語 意味
correct
/kəˈrekt/
正しい incorrect
/ˌɪnkəˈrekt/
正しくない
visible
/ˈvɪzəbl/
見える invisible
/ɪnˈvɪzəbl/
見えない
complete
/kəmˈpliːt/
完全な incomplete
/ˌɪnkəmˈpliːt/
不完全な
active
/ˈæktɪv/
活動的な inactive
/ɪnˈæktɪv/
不活発な
accurate
/ˈækjərət/
正確な inaccurate
/ɪnˈækjərət/
不正確な
adequate
/ˈædɪkwət/
十分な inadequate
/ɪnˈædɪkwət/
不十分な
dependent
/dɪˈpendənt/
依存している independent
/ˌɪndɪˈpendənt/
独立した
efficient
/ɪˈfɪʃnt/
効率的な inefficient
/ˌɪnɪˈfɪʃnt/
非効率的な
decent
/ˈdiːsnt/
まともな indecent
/ɪnˈdiːsnt/
下品な
formal
/ˈfɔːrml/
形式的な informal
/ɪnˈfɔːrml/
非公式な
edible
/ˈedəbl/
食べられる inedible
/ɪnˈedəbl/
食べられない

ぜすと君
「in-」って、ちょっと学術っぽい単語に多いんだね。

るなちゃん
そうそう。ラテン語系の語に多いから、complete→incomplete みたいにセットで覚えると強いよ。

接頭辞 im-:「〜でない」を表す(p, m の前)

ぜすと君
「im-」は「p」と「m」の前なんだよね?

るなちゃん
その通り!実は「im-」も「in-」の仲間で、音に合わせて形が変わったものなんだよ。

おりばー先生
具体的には、p や m の前では発音しやすいように「in-」が「im-」になるんです。意味は同じで「〜でない」を表しますよ。

接頭辞 im-を使った単語一覧表

元の単語 意味 im-をつけた単語 意味
possible
/ˈpɑːsəbl/
可能な impossible
/ɪmˈpɑːsəbl/
不可能な
patient
/ˈpeɪʃnt/
我慢強い impatient
/ɪmˈpeɪʃnt/
我慢できない
perfect
/ˈpɜːrfɪkt/
完璧な imperfect
/ɪmˈpɜːrfɪkt/
不完全な
mature
/məˈtjʊr/
成熟した immature
/ˌɪməˈtjʊr/
未熟な
mobile
/ˈmoʊbl/
動ける immobile
/ɪˈmoʊbl/
動けない
moral
/ˈmɔːrəl/
道徳的な immoral
/ɪˈmɔːrəl/
不道徳な
mortal
/ˈmɔːrtl/
死すべき immortal
/ɪˈmɔːrtl/
不死の
partial
/ˈpɑːrʃl/
部分的な impartial
/ɪmˈpɑːrʃl/
公平な
balance
/ˈbæləns/
バランス imbalance
/ɪmˈbæləns/
不均衡
polite
/pəˈlaɪt/
礼儀正しい impolite
/ˌɪmpəˈlaɪt/
無礼な

接頭辞 ir-:「〜でない」を表す(r の前)

ぜすと君
「ir-」は「r」で始まる単語の前なんだよね!

るなちゃん
その通り!実は「ir-」も「in-」の仲間で、音に合わせて形が変わったものなんだ。

おりばー先生
具体的には、r の前では発音をスムーズにするために「in-」が「ir-」に変化します。意味は同じで「〜でない」ですね。

接頭辞 ir-を使った単語一覧表

元の単語 意味 ir-をつけた単語 意味
regular
/ˈreɡjələr/
規則正しい irregular
/ɪˈreɡjələr/
不規則な
responsible
/rɪˈspɑːnsəbl/
責任がある irresponsible
/ˌɪrɪˈspɑːnsəbl/
無責任な
relevant
/ˈreləvənt/
関連のある irrelevant
/ɪˈreləvənt/
無関係な
rational
/ˈræʃənl/
合理的な irrational
/ɪˈræʃənl/
不合理な
replaceable
/rɪˈpleɪsəbl/
取り替え可能な irreplaceable
/ˌɪrɪˈpleɪsəbl/
取り替え不可能な
resistible
/rɪˈzɪstəbl/
抵抗できる irresistible
/ˌɪrɪˈzɪstəbl/
抵抗できない
reversible
/rɪˈvɜːrsəbl/
逆にできる irreversible
/ˌɪrɪˈvɜːrsəbl/
元に戻せない
regularity
/ˌreɡjəˈlærəti/
規則性 irregularity
/ˌɪrɪɡjəˈlærəti/
不規則性

ぜすと君
「irregular」「irresponsible」って、r の前だけ特別ルールなんだ!

るなちゃん
うん、in- が r の前で ir- に変わるだけ。意味はそのまま「〜でない」。形の変化に慣れよう。

おりばー先生
類語でセット記憶:regular⇔irregular、relevant⇔irrelevant のように対で覚えると検索力が上がります。

接頭辞 il-:「〜でない」を表す(l の前)

ぜすと君
あれ?「il-」っていうのもあるの?

るなちゃん
うん!実は「in-」の仲間で、l で始まる単語の前だけ「il-」に変わるんだよ。

おりばー先生
つまり「in-」と同じ意味で「〜でない」を表します。よく使われる単語は限られていますが、とても重要ですよ。

ぜすと君
ふむふむ、in-, im-, ir-, il- は全部同じ「in-ファミリー」なんだね!

接頭辞 il-を使った単語一覧表

元の単語 意味 il-をつけた単語 意味
legal
/ˈliːɡl/
合法の illegal
/ɪˈliːɡl/
不法の
logical
/ˈlɑːdʒɪkl/
論理的な illogical
/ɪˈlɑːdʒɪkl/
不合理な
literate
/ˈlɪtərət/
読み書きできる illiterate
/ɪˈlɪtərət/
読み書きできない
liberal
/ˈlɪbərəl/
自由な illiberal
/ɪˈlɪbərəl/
不寛容な
legitimate
/lɪˈdʒɪtəmət/
合法的な illegitimate
/ˌɪlɪˈdʒɪtəmət/
不法の、不当な

ぜすと君
「il-」は種類が少ないけど、見かけたら一発で分かりそう!

るなちゃん
l の前だけ il- になる仲間だよ。legal→illegal、logical→illogical をまず押さえよう。

おりばー先生
頻度は高くないけれど試験では定番。短いリストを確実に覚えるのが効率的です。

接頭辞 dis-:「反対・否定・逆」を表す

ぜすと君
「dis-」はすごく多用途って聞いたよ!

るなちゃん
そう!形容詞・動詞・名詞どれにもついて「否定・反対・欠如」を表すんだ。

おりばー先生
表でいろいろ見てみましょう。

接頭辞 dis-を使った単語一覧表

元の単語 意味 dis-をつけた単語 意味
agree
/əˈɡriː/
同意する disagree
/ˌdɪsəˈɡriː/
同意しない
appear
/əˈpɪr/
現れる disappear
/ˌdɪsəˈpɪr/
消える
honest
/ˈɑːnɪst/
正直な dishonest
/dɪsˈɑːnɪst/
不正直な
comfort
/ˈkʌmfərt/
快適さ discomfort
/dɪsˈkʌmfərt/
不快
order
/ˈɔːrdər/
秩序 disorder
/dɪsˈɔːrdər/
無秩序
like
/laɪk/
好む dislike
/dɪsˈlaɪk/
嫌う
trust
/trʌst/
信頼する distrust
/dɪsˈtrʌst/
信用しない
advantage
/ədˈvæntɪdʒ/
利点 disadvantage
/ˌdɪsədˈvæntɪdʒ/
不利
obey
/oʊˈbeɪ/
従う disobey
/ˌdɪsəˈbeɪ/
従わない
connect
/kəˈnekt/
つなぐ disconnect
/ˌdɪskəˈnekt/
切断する
approve
/əˈpruːv/
承認する disapprove
/ˌdɪsəˈpruːv/
不賛成である
able
/ˈeɪbl/
できる disable
/dɪsˈeɪbl/
無効にする/不能にする

ぴこり
dis- は動詞にも名詞にもつくから、使い分けがカギなんだね!

るなちゃん
動詞は「反対の動作」(agree→disagree, connect→disconnect)、名詞は「欠如・逆」(order→disorder)を意識して。

おりばー先生
形容詞では単純否定(honest→dishonest)。品詞ごとの意味の出方を整理すると迷わなくなります。

ぜすと君
なるほど!どんどん意味を推測できそう!

否定の接頭辞の確認問題

否定の接頭辞 un- / in- / im- / ir- / dis- をクイズ形式で復習しましょう!10問あります。

Q1. 「幸せではない」を表す単語はどれ?

  • 1. inhappy
  • 2. dishappy
  • 3. unhappy
  • 4. imhappy
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q2. He suddenly ________.
彼は突然消えた。

  • 1. inappear
  • 2. disappear
  • 3. unappear
  • 4. irappear
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q3. It is ________.
それは不可能だ。

  • 1. impossible
  • 2. unpossible
  • 3. dispossible
  • 4. irpossible
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q4. 「不規則な」を表す単語はどれ?

  • 1. unregular
  • 2. disregular
  • 3. inregular
  • 4. irregular
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q5. 「正直でない」正しい単語は?

  • 1. unhonest
  • 2. dishonest
  • 3. inhonest
  • 4. imhonest
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q6. The stars are ________ in the daytime.
星は昼間は見えない。

  • 1. invisible
  • 2. unvisible
  • 3. disvisible
  • 4. irvisible
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q7. I ________ with the opinion.
私はその意見に賛成しない。

  • 1. unagree
  • 2. inagree
  • 3. disagree
  • 4. iragree
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q8. 「無責任な」を表す単語はどれ?

  • 1. unresponsible
  • 2. disresponsible
  • 3. inresponsible
  • 4. irresponsible
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q9. He ________ the door.
彼はドアの鍵を開けた。

  • 1. dislocked
  • 2. unlocked
  • 3. inlocked
  • 4. irlocked
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q10. This chair is ________.
この椅子は座り心地が悪い。

  • 1. uncomfortable
  • 2. discomfortable
  • 3. incomfortable
  • 4. ircomfortable
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

否定の接頭辞のまとめ

今回学んだ「否定の接頭辞(un- / in- / im- / ir- / dis-)」を振り返りましょう。

おりばー先生
では、今回の学習ポイントを整理しておきましょう。
  • un-:主に形容詞につき「〜でない」。動詞につくと「取り消す・逆にする」(unlock, unfold など)。
  • in- 系:ラテン語系語彙に多く、次の音で同化して形が変わる。
    • in-(例:incomplete, invisible)
    • im-:p, m の前(例:impossible, immature, immoral)
    • ir-:r の前(例:irregular, irresponsible, irresistible)
    • il-:l の前(例:illegal, illogical)※今回は未掲載だが同じ原理
  • dis-:幅広く使われる。
    • 形容詞 → 否定(dishonest)
    • 動詞 → 反対の動作(disagree, disappear, disconnect)
    • 名詞 → 欠如・逆(disorder, disadvantage)
  • 品詞ごとの意味の出方
    • 形容詞:反対の性質(happy → unhappy)
    • 動詞:取り消す・逆にする/反対の行為(lock → unlock, agree → disagree)
    • 名詞:欠如・逆(order → disorder, comfort → discomfort)
  • 学習のコツ
    • 「元の単語」と「接頭辞をつけた単語」をペアで覚える。
    • in-/im-/ir-/il- は「次の子音で形が変わる」音のルールを意識。
    • dis- は「否定」「反対」「欠如」のどれに当てはまるか、品詞をヒントに考える。
おりばー先生
次回は、ほかの接頭辞や接尾辞も「ペア比較」で学ぶと、単語の意味推測力がさらに上がりますよ。
ぜすと君
よしっ!今日で「un- / in- / im- / ir- / dis-」はばっちりだね!もっと勉強したくなってきた!
  • URLをコピーしました!
目次