仮定法現在と仮定法過去

教室でおりばー先生が黒板の前に立ち、ぜすと君が遅れて入ってくる場面のイラスト。The teacher demanded that he be on time.
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ぜすと君と学ぶ!仮定法現在と仮定法過去

ぜすと君
るなちゃん、この前「仮定法って現実と違うことを表すんだよ」って勉強したけど、「仮定法現在」と「仮定法過去」ってどう違うの?
るなちゃん
いい質問だね!仮定法現在は「提案・要求・必要性」を表すときに使うよ。仮定法過去は「今とは違うこと」を想像するときに使うんだ。
ぜすと君
ふむふむ…じゃあ「先生は彼が時間通りに来ることを要求した」っていうのは仮定法現在?
るなちゃん
そうそう! “The teacher demanded that he be on time.” って言えるんだよ。ここでは be 動詞の原形を使うんだ。
ぴこり
へぇ〜!普通なら “is” って言いそうだけど、”be” になるんだね!
おりばー先生
その通りです。一方で「もし私が君だったら…」みたいに、現実とは違う状況を仮定するのは仮定法過去です。”If I were you, I would keep studying.” という形ですね。
ぜすと君
なるほど!つまり「提案や必要性」は仮定法現在、「もし〜なら」は仮定法過去なんだね!
るなちゃん
そのとおり!混ざらないように、例文でしっかり確認していこう♪
ぴこり
わ〜!なんだかスッキリ整理できそう!
おりばー先生
では次に、「仮定法現在」と「仮定法過去」のルールと例文を具体的に見ていきましょう。
ぜすと君
よーし!僕も使い分けできるようになるぞ!

文法解説:仮定法現在と仮定法過去

ぜすと君
仮定法現在と仮定法過去って、形はどう違うの?
るなちゃん
うん、整理すると分かりやすいよ!

仮定法現在:提案・要求・必要性を表す

ぜすと君
ねえねえ、仮定法って「もし〜なら」だけじゃないの?

るなちゃん
いい質問だね!実は「提案・要求・必要性」を表すときにも仮定法が使われるんだよ。

ぜすと君
えっ!?それってどういうこと??

おりばー先生
例えば「先生が〜するように要求した」とか「〜することが大切だ」って言いたいときに、that節の中で動詞の原形を使うんです。

ぴこり
へぇ〜!普通なら三単現の s がつきそうなのに、原形になるんだね!

るなちゃん
そうそう。これは「仮定法現在」って呼ばれていて、特にアメリカ英語でよく使われる表現なんだよ♪

仮定法現在は主に「提案・要求・命令・必要性」を表す動詞や形容詞のあとに that節で使われます。
そのとき、that節の中では 動詞の原形 を使うのがルールです。

例文で確認:仮定法現在

The teacher demanded that he be on time.
先生は彼が時間通りに来ることを要求した。
※「demanded that S + 動詞原形」で仮定法現在。ここでは「be」が原形で使われている。

I suggest that she take a break.
彼女は休むべきだと私は提案する。
※「suggest that S + 動詞原形」の形。三単現の “takes” ではなく、原形の “take” を使う。

It is important that he be present at the meeting.
彼が会議に出席することが重要です。
※「It is important that S + 動詞原形」で仮定法現在。”be” を原形で用いる。

They insisted that we stay until the end.
彼らは私たちが最後まで残るよう主張した。
※「insist that S + 動詞原形」の形。”stay” が原形になっている。

It is necessary that every member sign the paper.
全員がその書類に署名することが必要です。
※「It is necessary that S + 動詞原形」で仮定法現在。”signs” ではなく原形の “sign” を使う。

よく使われる動詞

  • demand /dɪˈmænd/ 要求する
  • suggest /səˈdʒest/ 提案する
  • recommend /ˌrekəˈmend/ 推薦する、勧める
  • insist /ɪnˈsɪst/ 主張する、強く求める
  • require /rɪˈkwaɪər/ 必要とする、要求する

よく使われる形容詞

  • important /ɪmˈpɔːrtnt/ 重要な
  • necessary /ˈnesəseri/ 必要な
  • essential /ɪˈsenʃəl/ 不可欠な、非常に重要な

仮定法過去:現在・未来の非現実を表す

ぜすと君
ねえねえ、「もし〜なら〜だろうに」っていうのも仮定法なんだよね?

るなちゃん
そうだよ!それが「仮定法過去」。今の現実とは違うことを仮定して話すんだよ。

ぜすと君
えーっと…例えば「もしお金持ちなら…」とか?

おりばー先生
その通りです!「If I were rich, I would〜」のように、if節で過去形を使って、実際とは違う状況を表します。

ぴこり
あっ!でも「If I was」じゃなくて「If I were」って聞いたことある!どうして?

るなちゃん
いいところに気づいたね!仮定法過去では、主語が I や he, she, it でも、if節では was じゃなくて were を使うのが伝統的なルールなんだよ♪

仮定法過去は「もし〜なら〜だろうに」という形で、今の現実とは違うことを仮定します。
基本の形は次の通りです。

If+主語+過去形, 主語+would/could/might+動詞の原形

ここでポイントとなるのが if節の中の be動詞 です。
仮定法過去では、主語が I や he, she, it の場合でも、if節の中では was ではなく were を使うのが伝統的な文法ルールです。

例:If I were you, I would study harder.
(もし私が君だったら、もっと勉強するのに)

なぜなら、この「were」は現実には起こりえない非現実の仮定を表しているからです。
すべての主語に対して統一的に「were」を用いることで「仮定法」であることを明確にしています。
ただし、現代の口語では「If I was you」と was を使う人も多く見られますが、試験やフォーマルな文章では「If I were」が正しい形です。

例文で確認:仮定法過去

If I were you, I would keep studying.
もし私が君なら、勉強を続けるのに。
※if節は「were」で仮定法過去。主節は「would+動詞原形」で未来的な行動を仮定。

If she were here, we could start the game.
もし彼女がここにいたら、ゲームを始められるのに。
※if節は「were」で非現実の仮定。主節は「could+動詞原形」で可能性を表している。

If I had more money, I might buy a new car.
もしもっとお金があれば、新しい車を買うのに。
※if節は「had」で仮定法過去。主節は「might+動詞原形」で可能性を示す。

If it were sunny, we would go out.
もし晴れていたら、外出するのに。
※if節は「were」で仮定法過去。主節は「would+動詞原形」で行動の仮定を表す。

If he were stronger, he could win the match.
もし彼がもっと強ければ、試合に勝てるのに。
※if節は「were」で仮定法過去。主節は「could+動詞原形」で能力的な可能性を示す。

覚えておきたい単語・フレーズ

  • on time /ɑːn taɪm/ 時間通りに
  • break /breɪk/ 休憩、休む
  • sunny /ˈsʌni/ 晴れた
  • match /mætʃ/ 試合

ぴこり
なるほど〜!「be」や「take」みたいに原形になるのが仮定法現在なんだね!

ぜすと君
そして「もし〜なら」で現実と違うことを話すのが仮定法過去か!わかってきたぞ!

仮定法現在と仮定法過去の確認問題

仮定法現在と仮定法過去をクイズで確認しましょう!「提案・必要性」と「現実とは違う仮定」の違いに注目してください。

Q1. 正しい文はどれ?
先生は彼が時間通りに来ることを要求した

  • 1. The teacher demanded that he is on time.
  • 2. The teacher demanded that he be on time.
  • 3. The teacher demanded that he was on time.
  • 4. The teacher demanded that he were on time.
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q2. 空欄を埋めましょう。
I suggest that she ______ a break.
彼女は休むべきだと私は提案する

  • 1. takes
  • 2. took
  • 3. take
  • 4. taking

Q3. 正しい文はどれ?
彼が会議に出席することが重要です

  • 1. It is important that he be present at the meeting.
  • 2. It is important that he is present at the meeting.
  • 3. It is important that he was present at the meeting.
  • 4. It is important that he were present at the meeting.
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q4. 正しい文はどれ?
もし私が君なら、勉強を続けるのに

  • 1. If I am you, I will keep studying.
  • 2. If I was you, I kept studying.
  • 3. If I had been you, I keep studying.
  • 4. If I were you, I would keep studying.
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q5. 空欄を埋めましょう。
If she were here, we ______ start the game.
もし彼女がここにいたら、ゲームを始められるのに

  • 1. will
  • 2. could
  • 3. might have
  • 4. was

Q6. 正しい文はどれ?
もしもっとお金があれば、新しい車を買うのに

  • 1. If I had more money, I would have bought a new car.
  • 2. If I have more money, I will buy a new car.
  • 3. If I had more money, I might buy a new car.
  • 4. If I was having more money, I could buy a new car.
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q7. 空欄を埋めましょう。
If it ______ sunny, we would go out.
もし晴れていたら、外出するのに

  • 1. were
  • 2. is
  • 3. was being
  • 4. had been

Q8. 正しい文はどれ?
もし彼がもっと強ければ、試合に勝てるのに

  • 1. If he is stronger, he will win the match.
  • 2. If he was stronger, he can win the match.
  • 3. If he had been stronger, he would win the match.
  • 4. If he were stronger, he could win the match.
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

Q9. 空欄を埋めましょう。
They insisted that we ______ until the end.
彼らは私たちが最後まで残るよう主張した

  • 1. stays
  • 2. stay
  • 3. stayed
  • 4. staying

Q10. 正しい文はどれ?
全員がその書類に署名することが必要です

  • 1. It is necessary that every member signs the paper.
  • 2. It is necessary that every member signed the paper.
  • 3. It is necessary that every member sign the paper.
  • 4. It is necessary that every member was signing the paper.
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4

仮定法現在と仮定法過去のまとめ

おりばー先生
今回学んだ「仮定法現在」と「仮定法過去」を整理してみましょう。
  • 仮定法現在=提案・要求・必要性を表す
     例:It is important that he be on time.
  • 仮定法過去=現在や未来の非現実を表す
     例:If I were you, I would keep studying.
  • 仮定法現在 → that節で動詞の原形を使う
  • 仮定法過去 → if節で過去形を使い、主節では would / could / might +動詞の原形
  • ポイントは「現実と違うこと」を表すのが仮定法過去、「提案や必要性」を表すのが仮定法現在
るなちゃん
同じ「仮定法」でも、役割がぜんぜん違うんだよね♪
ぴこり
そうか!だから「be」を使ったり「were」を使ったりするんだ!
ぜすと君
うん!これで「仮定法現在」と「仮定法過去」の違いがスッキリわかったよ!
おりばー先生
素晴らしいですね。次は「仮定法過去完了」を学んで、過去の事実とは違うことをどう表すかを確認しましょう。
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