能力・本質を表す接尾辞 -able / -ible / -ous / -ic 完全ガイド

ぜすと君がモップを持ってストップの合図をし、るなちゃんが驚いた表情で立ち止まっている教室の入口の場面。床には水たまりと「WET FLOOR」の立て札があり、ぴこりがホイッスルで注意を促している。上部に「dangerous」と表示されている。
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ぜすと君と学ぶ!-able / -ible / -ous / -ic の世界

ぜすと君
るなちゃん、「comfortable」と「visible」って似てるけど、語尾が違うよね?able と ible。どっちも「〜できる」って意味なの?

るなちゃん
いい質問だね!どちらも「〜できる」や「〜の性質をもつ」っていうコアは同じなんだけど、つく語が違うんだ。

ぜすと君
へぇ〜!じゃあ「dangerous」とか「scientific」みたいな -ous や -ic も似た仲間?

るなちゃん
そう!-ous は「〜に満ちた・〜の性質を持つ」、-ic は「〜に関する・〜的な」って意味で、性質や本質を表す接尾辞だよ。

ぴこり
わあ、なんか“形容詞づくりの四天王”みたい!able/ible/ous/ic!

おりばー先生
良い表現ですね。これらは形容詞化する代表的な語尾で、語の意味を理解する上で非常に重要です。

ぜすと君
でも able と ible の違い、どうやって見分けるの?

おりばー先生
語源的に、able は英語系・ラテン語後期の語に、ible はラテン語由来の語に多く使われます。ただし現代では語形で覚える方が確実です。

るなちゃん
じゃあ次は、この4つの接尾辞を「元の語×派生語」で一覧にして、使い分けとコア意味を整理していこう!

ぜすと君
うん!able は「〜できる」、ous は「〜っぽい」、ic は「〜的な」って感じかな?表で見るの楽しみ!

ぴこり
能力・性質・本質の大冒険へ、れっつごー!

文法解説:能力・本質を表す接尾辞 -able / -ible / -ous / -ic

このステップでは、性質・能力・特徴を表す接尾辞 -able / -ible / -ous / -ic のコアイメージと使い方を整理します。どれも「形容詞を作る」語尾ですが、それぞれ意味の方向性が少し異なります。

接尾辞 -able:「〜できる」「〜する能力がある」

ぜすと君
-able は「できる」っていう印象が強いよね!

るなちゃん
その通り!動詞につくことが多く、「〜することができる」「〜されるに値する」という意味を作るよ。

おりばー先生
語源は “able”=「能力がある」。受け身的な意味にもなります(例:readable=読むことができる)。

-able を使った単語一覧表

元の語 意味 -ableをつけた語 意味
read
/riːd/
読む readable
/ˈriːdəbl/
読める/面白く読める
comfort
/ˈkʌmfərt/
快適さ comfortable
/ˈkʌmftərbl/
快適な
understand
/ˌʌndərˈstænd/
理解する understandable
/ˌʌndərˈstændəbl/
理解できる
change
/tʃeɪndʒ/
変える changeable
/ˈtʃeɪndʒəbl/
変わりやすい
use
/juːs/
使う usable
/ˈjuːzəbl/
使用可能な
predict
/prɪˈdɪkt/
予測する predictable
/prɪˈdɪktəbl/
予測できる
enjoy
/ɪnˈdʒɔɪ/
楽しむ enjoyable
/ɪnˈdʒɔɪəbl/
楽しい
rely
/rɪˈlaɪ/
頼る reliable
/rɪˈlaɪəbl/
信頼できる
adapt
/əˈdæpt/
適応する adaptable
/əˈdæptəbl/
柔軟に対応できる

接尾辞 -ible:「〜できる/〜の性質を持つ」(ラテン系)

ぜすと君
ible は able とほとんど同じ意味?

るなちゃん
意味は似てるけど、つく単語がラテン系中心なのが特徴だよ。たとえば visible(見える)とか possible(可能な)とかね。

-ible を使った単語一覧表

元の語 意味 -ibleをつけた語 意味
poss
/pɑːs/
できる
拘束形態素
possible
/ˈpɑːsəbl/
可能な
vis
/vɪz/
見る
拘束形態素
visible
/ˈvɪzəbl/
目に見える
flex
/fleks/
曲げる
拘束形態素
flexible
/ˈfleksəbl/
柔軟な
access
/ˈækses/
接近する accessible
/əkˈsesəbl/
到達可能な/利用しやすい
comprehend
/ˌkɑːmprɪˈhend/
理解する comprehensible
/ˌkɑːmprɪˈhensəbl/
理解できる
revers
/rɪˈvɜːrs/
逆にする
拘束形態素
reversible
/rɪˈvɜːrsəbl/
逆にできる
respons
/rɪˈspɒns/
応答する
拘束形態素
responsible
/rɪˈspɑːnsəbl/
責任がある
terr
/ter/
怖がらせる
拘束形態素
terrible
/ˈterəbl/
恐ろしい/ひどい
sens
/sens/
感じる
拘束形態素
sensible
/ˈsensəbl/
分別のある/賢明な
aud
/ɔːd/
聞く
拘束形態素
audible
/ˈɔːdəbl/
聞こえる
eat
/iːt/
食べる edible
/ˈedəbl/
食べられる

接尾辞 -ous:「〜に満ちた/〜の性質を持つ」

ぜすと君
-ous は「dangerous」とか「famous」みたいなやつだよね。

るなちゃん
そう!名詞や動詞から派生して、「〜に満ちた」「〜の性質を持つ」という意味の形容詞を作るよ。

-ous を使った単語一覧表

元の語 意味 -ousをつけた語 意味
danger
/ˈdeɪndʒər/
危険 dangerous
/ˈdeɪndʒərəs/
危険な
fame
/feɪm/
名声 famous
/ˈfeɪməs/
有名な
poison
/ˈpɔɪzn/
poisonous
/ˈpɔɪzənəs/
有毒な
mystery
/ˈmɪstəri/
神秘 mysterious
/mɪˈstɪriəs/
神秘的な
envy
/ˈenvi/
嫉妬 envious
/ˈenviəs/
嫉妬深い
courage
/ˈkɜːrɪdʒ/
勇気 courageous
/kəˈreɪdʒəs/
勇敢な
glory
/ˈɡlɔːri/
栄光 glorious
/ˈɡlɔːriəs/
栄光ある
jealousy
/ˈdʒeləsi/
嫉妬 jealous
/ˈdʒeləs/
嫉妬深い
nerve
/nɜːrv/
神経 nervous
/ˈnɜːrvəs/
緊張している/神経質な
marvel
/ˈmɑːrvl/
驚異 marvelous
/ˈmɑːrvələs/
すばらしい

接尾辞 -ic:「〜に関する/〜的な」

ぜすと君
-ic は「scientific」とか「historic」だよね。「〜の的な」って感じ?

るなちゃん
そう。学問や分野、性質を表すときによく使われるよ。「〜の」「〜に関する」って訳すとしっくりくるの。

-ic を使った単語一覧表

元の語 意味 -icをつけた語 意味
science
/ˈsaɪəns/
科学 scientific
/ˌsaɪənˈtɪfɪk/
科学的な
history
/ˈhɪstri/
歴史 historic
/hɪˈstɔːrɪk/
歴史的な(重要な)
artist
/ˈɑːrtɪst/
芸術家 artistic
/ɑːrˈtɪstɪk/
芸術的な
economy
/ɪˈkɑːnəmi/
経済 economic
/ˌekəˈnɑːmɪk/
経済の
drama
/ˈdrɑːmə/
dramatic
/drəˈmætɪk/
劇的な
music
/ˈmjuːzɪk/
音楽 musical
/ˈmjuːzɪkl/
音楽的な
atom
/ˈætəm/
原子 atomic
/əˈtɑːmɪk/
原子的な
energy
/ˈenərdʒi/
エネルギー energetic
/ˌenərˈdʒetɪk/
エネルギッシュな
poetry
/ˈpoʊətri/
poetic
/poʊˈetɪk/
詩的な
photograph
/ˈfoʊtəɡræf/
写真 photographic
/ˌfoʊtəˈɡræfɪk/
写真の/写真に関する

るなちゃん
「-ic」は分野や専門語に強いイメージだね。-able/-ous は感情寄りで、-ic は論理寄りって感じ!

おりばー先生
その理解は非常に正確です。語尾の選択で「人間的・感情的」か「理論的・専門的」かの違いが出ますね。

-able / -ible / -ous / -ic の確認問題

能力・性質・本質を表す接尾辞 -able / -ible / -ous / -ic をクイズ形式で復習しましょう。語の意味に最も合うものを選んでください。

Q1. 「快適な」という意味の語はどれ?

  • 1. comfortless
  • 2. comfortable
  • 3. comfortic
  • 4. comfortous

Q2. 「見える」という意味をもつ語はどれ?

  • 1. visionic
  • 2. visibly
  • 3. visible
  • 4. visualous

Q3. 「危険な」という意味の語はどれ?

  • 1. dangerous
  • 2. dangerable
  • 3. dangeric
  • 4. dangerful

Q4. 「科学的な」という意味の語はどれ?

  • 1. scienceful
  • 2. scientific
  • 3. scientous
  • 4. scienceable

Q5. 「柔軟な」という意味の語はどれ?

  • 1. flexous
  • 2. flexic
  • 3. flexable
  • 4. flexible

Q6. 「有名な」を意味する語はどれ?

  • 1. fameic
  • 2. fameable
  • 3. famous
  • 4. fameless

Q7. 「歴史的な」という意味の語はどれ?

  • 1. historicalous
  • 2. historic
  • 3. historyful
  • 4. historyable

Q8. 「責任がある」という意味を表す語はどれ?

  • 1. responseful
  • 2. responsic
  • 3. responsous
  • 4. responsible

Q9. 「神秘的な」を意味する語はどれ?

  • 1. mysterious
  • 2. mysticable
  • 3. mysterible
  • 4. mystous

Q10. 「劇的な」という意味の語はどれ?

  • 1. dramable
  • 2. dramous
  • 3. dramatic
  • 4. dramicable

-able / -ible / -ous / -ic のまとめ

おりばー先生
今回学んだ接尾辞 -able / -ible / -ous / -ic のポイントを整理しておきましょう。
  • -able:「〜できる」「〜する能力がある」
    └ 主に動詞から派生。例:readable, comfortable, understandable, reliable
    └ コアイメージは “capable of being〜”。受け身の「〜されうる」意味も含む。
  • -ible:「〜できる」「〜の性質を持つ」
    -able とほぼ同じ意味だが、ラテン語由来の語につくことが多い。
    └ 例:visible(見える)possible(可能な)flexible(柔軟な)
  • -ous:「〜に満ちた」「〜の性質をもつ」
    └ 名詞・動詞から派生し、感情や性質を示す形容詞に。
    └ 例:dangerous(危険な)famous(有名な)mysterious(神秘的な)
  • -ic:「〜の」「〜的な」「〜に関する」
    └ 学問・分野・専門用語で多用。
    └ 例:scientific(科学的な)historic(歴史的な)dramatic(劇的な)
  • 使い分けのコツ:
    -able / -ible:「可能性・能力」を表す(できる・されうる)
    -ous:「感情・性質・雰囲気」を表す(〜に満ちた)
    -ic:「専門性・関連性」を表す(〜的な・〜に関する)
  • 語源的な違いもあるが、現代英語では「語形ごとに覚える」方が確実。

おりばー先生
この4つの接尾辞をマスターすれば、見慣れない形容詞でも意味を推測しやすくなります。英単語の“性質の顔つき”を見分けられるようになりますね。

ぜすと君
なるほど〜!「できる」「性質」「〜的な」って思えばだいぶ整理できる!読解のスピードが上がりそう!

ぴこり
-able と -ible は「できるコンビ」、-ous と -ic は「性質ペア」って覚えると楽しいね!

るなちゃん
完璧♪ 次は実際の英文でこの形容詞たちを見つけてみよう。語尾から意味を推測する練習にもぴったりだよ。

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